このページは、コンテンツツーリズムに関連する自作論文等を置いています。何か参考になるところがあれば幸いです。
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●東京都多摩市におけるコンテンツツーリズムの展開事例 |
●静岡県沼津市におけるコンテンツツーリズムの展開事例 |
●コンテンツツーリズムの歴史 |
●コンテンツツーリズムとファンツーリズム、バーチャルツーリズムの交錯 |
●コンテンツツーリズムにおける「ファンのあり方」論 |
ラブライブ!サンシャイン!! 関係アンケート 単純集計表 |
コンテンツツーリズム関連文献リスト |
●東京都多摩市におけるコンテンツツーリズムの展開事例
毛利康秀・上村茂・森田利夫(2023)聖蹟桜ヶ丘エリアにおけるコンテンツツーリズムの持続的振興に関する研究―青春のポストへの10年間の投函状況を事例として―(2023年5月,多摩ニュータウン学会『多摩ニュータウン研究』第25号,
pp.22-32
聖蹟桜ヶ丘駅西口広場に設置された「青春のポスト」は、2012年の設置から10年間で3224件の投函があった。2020年にはコロナ禍で減少したものの翌年には回復傾向にあり、多摩市のコンテンツツーリズムを支える観光資源の一つとして定着しているものと考えられる。
上村茂・森田利夫・毛利康秀(2022)「ポストコロナ時代に即した「まち歩き観光」の推進に関する考察」(2022年5月,多摩ニュータウン学会『多摩ニュータウン研究』第24号,
pp.39-48
コロナ渦によって多摩市の「まち歩き」への取り組みは停滞を余儀なくされているが、「耳をすませば」ファンを中心に聖蹟桜ヶ丘の「まち歩き」を行う人は引き続き全国から訪れていることが分かった。「まち歩き」企画へのニーズも高く、コロナ禍の終息を待っての再開が期待される。
毛利康秀・森田利夫・渡邊哲也(2020)「多摩市におけるコンテンツ・キャラクターの定着と地域イメージの形成に関する考察」『多摩ニュータウン研究』第22号,
pp.15-25
多摩市では聖蹟桜ヶ丘エリアを中心に「ラスカル」を活用した観光まちづくりが行われているが、多摩センターエリアにおける「ハローキティ」も合わせ、多摩にゆかりのコンテンツおよびキャラクターが地域に根を下ろしており、地域イメージの形成にも寄与しつつあることを明らかにした。
毛利康秀・森田利夫・渡邊哲也(2019)「多摩市にゆかりのあるキャラクターを活用した観光振興に関する研究」『多摩ニュータウン研究』第21号,
pp.47-64
コンテンツ作品の制作スタジオの所在地にちなんだ観光振興を「非現地型・間接的コンテンツツーリズム」と措定し、多摩市に所在する日本アニメーションの代表的キャラクターである「ラスカル」を活用した観光まちづくりの可能性について検討した。
毛利康秀・森田利夫・佐藤彰宏(2018)「「まち歩き観光」の持続的展開および定着へ向けた取り組みに関する考察」『多摩ニュータウン研究』第20号,
pp.71-80
多摩市における「まち歩き観光」に関して、アンケートデータの分析から「耳をすませば」にちなんだ「まち歩き観光」は安定的・持続的に推移していること、多摩市ならではのコミュニティ・ツーリズムが育ちつつあることを指摘した。
毛利康秀・森田利夫・佐藤彰宏(2017)「多摩市の特色を活かした「まち歩き観光」の展開および効果の検証に関する研究」『多摩ニュータウン研究』第19号,
pp.41-58
多摩市聖蹟桜ヶ丘の「まち歩き観光」は「耳をすませば」を通して街の魅力が発見される形になっており、多摩市の特色を活かすにはコンテンツツーリズムとコミュニティ・ツーリズムを掛け合わせた展開が重要ではないかと提案した。
森田利夫・毛利康秀・宮崎武(2016)「着地型観光におけるコンテンツツーリズムの実践的取り組みがもたらす効果に関する研究―映画「耳をすませば」上映会企画を事例として―」『多摩ニュータウン研究』第18号,
pp.88-97
2015年7月に開催された映画「耳をすませば」の公開から20周年を記念する上映会イベントについてレポートし、行政と地元市民とが連携した企画の成功事例を積み重ねていくことの重要性を指摘した。
毛利康秀(2015)「コンテンツツーリズムにおけるモデル地訪問行動と作品選好に関する研究」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.2,
pp.24-36
多摩市聖蹟桜ヶ丘を訪問する「耳をすませば」ファンを対象にアンケートをとったところ、「耳をすませば」のファンと他のアニメ作品のファン層はあまり重なっていないことが明らかになった。
平清太郎・森田利夫・毛利康秀(2015)「多摩市聖蹟桜ヶ丘における観光資源の創出と活用に関する報告―「青春のポスト」設置の意義および効果について─」『多摩ニュータウン研究』第17号,
pp.143-153
「テーマ派生型コンテンツツーリズム」のシンボルとして2012年4月に設置されたモニュメント「青春のポスト」の活用状況についてレポートした。
毛利康秀(2014)「東京都多摩市におけるコンテンツツーリズム創出活動に関する事例研究―映画「耳をすませば」にちなんだ観光まちづくり活動ならびに訪問者の意識について―」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.1,
pp.15-25
多摩市でのコンテンツツーリズムは作品そのものを自由に使えないので、作品の世界観から派生したテーマを軸に展開している。これを「テーマ派生型コンテンツツーリズム」と表記し、その事例を紹介した。
●静岡県沼津市におけるコンテンツツーリズムの展開事例
毛利康秀(2022)「地域先行型コンテンツツーリズム(逆コンテンツツーリズム)の展開可能性に関する考察
―沼津市戸田エリアを事例として―」『静岡英和学院大学 静岡英和学院大学紀要』第20号,pp.45-67
静岡県沼津市戸田エリアを主要な舞台としている「ぽんこつポン子」に着目し、同作品のファンが戸田を訪れる通常のコンテンツツーリズムに加えて、戸田を訪れた観光客や「ラブライブ!サンシャイン!!」や「ゆるキャン△」のファンが現地で「ぽんこつポン子」を知り、そのファンになるという逆パターンの流れ(逆コンテンツツーリズム)が存在することを明らかにした。
毛利康秀(2019)「「ラブライブ!サンシャイン!!」にちなんだ取り組みにおけるファンおよび地元関係者の意識に関する比較研究」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.6,
pp.2-14
「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台となった沼津市で、ファン・地元高校生・地元商店主に行ったアンケート結果の比較分析。「作品をきっかけに育まれる地域への愛着」を軸とした協働的な取り組みが有効であり、その充実が持続的なコンテンツツーリズムの実現に重要であることを指摘した。
毛利康秀(2019)「地方都市におけるコンテンツツーリズムの推進に関する高校生の受容および地元意識についての調査研究」『人間教育と福祉』第8号,
pp.141-155
地元高校生アンケートの詳細。沼津市の高校生は「ラブライブ!サンシャイン!!」にちなんだコンテンツツーリズム振興の取り組みについて、プラス・マイナスの両面を感じており、取り組みへの関心は地元への愛着の有無と相関していることが明らかになった。
毛利康秀(2019)「沼津におけるコンテンツツーリズム推進に関する地元商店主の意識について」『静岡英和学院大学・静岡英和学院大学短期大学部紀要』第17号,pp.7-18
地元商店主アンケートの詳細。沼津市の商店街の商店主のうち「ラブライブ!サンシャイン!!」に関する何らかの取り組みを行っているのは3割ほどでであるが、今まで交流のなかった各店舗、各商店街組合同士で連携する機会が生まれ、地域の活性化に一石を投じる影響を及ぼしていることが判明した。
●コンテンツツーリズムの歴史
毛利康秀(2017)「観光資源としてのコンテンツの再検討および近代観光の発達に及ぼした絵葉書の影響に関する歴史社会学的研究」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.4,
pp.13-23
観光資源としての視点からコンテンツを「一次コンテンツ」「二次コンテンツ」「三次コンテンツ」に分類し、近代観光の中で絵葉書は一次・二次・三次コンテンツの全てを網羅する万能メディアとして機能していたことを明らかにした。
毛利康秀(2016)「近代観光の発達におけるコンテンツツーリズムの萌芽に関する研究」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.3,
pp.12-22
コンテンツツーリズムの時代区分を「前近代的コンテンツツーリズム」「近代的コンテンツツーリズム」「現代的コンテンツツーリズム」に分類し、「近代的コンテンツツーリズム」の事例について戦前期のハルビンを事例として考察した。
●コンテンツツーリズムとファンツーリズム、バーチャルツーリズムの交錯
毛利康秀(2022)「コンテンツツーリズムとバーチャルツーリズムの相乗的展開可能性に関する考察」(2022年3月,コンテンツツーリズム学会『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.9,
pp.24-35
コンテンツツーリズムとバーチャルツーリズムは相乗的な効果があり、観光振興や地域振興を促進させると考えられる。アンケートの結果、オリジナルグッズやクーポンといった「モノへのニーズ」に加えて、キャストや参加者とのコミュニケーションを重視した「ヒトへのニーズ」も高いことが浮かび上がった。
毛利康秀(2021)「ファンツーリズムとバーチャルツーリズムの相乗的展開に関する予備的考察―「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンを事例として―」『第36回日本観光研究学会全国大会学術論文集』,
pp.145-148
新型コロナウイルス感染症の流行によってファンツーリズムは大きな影響を受け、バーチャルツーリズムへの関心が高まった。アンケートの結果、ファンツーリズムの熱心な実践者はオンラインライブへの参加率が高く、両者は親和性が高いと考えられる。
毛利康秀(2019)「コンテンツツーリズムの中のファンツーリズム要素が観光行動に及ぼす影響―「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンを事例として―」『第34回日本観光研究学会全国大会学術論文集』,
pp.317-320
作品(コンテンツ)のファンのうち、ファンツーリズム要素が強いファン(好きな登場人物と好きな声優が一致するファン)と、そうではないファン(箱推し=声優全員を推すなど)を比較した場合、前者は多くの点で意識が高く行動的であり、作品のモデル地にも貢献していることが判明した。
毛利康秀(2018)「コンテンツツーリズムの中のファンツーリズム―静岡県沼津市を訪問する「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンを事例として―」『第33回日本観光研究学会全国大会学術論文集』,
pp.133-136
沼津市を訪れたファンを対象にアンケートを行い、「作品のファン」と「作品と声優のファン」の別に分類して比較・検討したところ、「作品と声優のファン」の方が多くの点で活発であるばかりではなく、地域への愛着度をも上回っていることが判明した。
●コンテンツツーリズムにおける「ファンのあり方」論
毛利康秀(2020)「コンテンツツーリズムと婚活ツーリズムの相乗的な展開可能性に関する研究」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.7,
pp.23-33
「コンテンツツーリズム」の中に「婚活ツーリズム」の要素を付加することにより、地域振興・結婚難の解消等の諸問題の解決につなげていけるかどうかの可能性を検討した。
毛利康秀(2018)「コンテンツツーリズムの行為者としての「ファンのあり方」および地域が果たしうる役割に関する心理的・社会的考察」『コンテンツツーリズム学会論文集』Vol.5,
pp.34-46
ファンツーリズムおよびコンテンツツーリズムの動向を取りまとめ、チクセントミハイの「フロー理論」のモデルを手がかりに、制作者・行政・ファンの関係を再検討し、目指すべき「ファンのあり方」について地域が果たしうる役割について検討を加えた。
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コンテンツツーリズム関連文献リスト |
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問い合わせ先:毛利康秀(静岡英和学院大学)
メール:mohri@@@shizuoka-eiwa.ac.jp(@@@→@に直す)
since 01 Oct.2018 最終更新:2023年7月(研究ノートを追加)
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