●絵葉書研究に関する文献・資料等
A Bibliography on pict Postcards Studies


このページは絵葉書研究に関する文献・出版物等の情報を整理しています。作成中のところが多々あります。
何か参考になるところがあれば幸いです。

●絵葉書研究に関する論文等
●絵葉書に関する出版物等
●地域の絵葉書に関する出版物・データベース・デジタルアーカイブ等
●絵葉書に関するパンフレット等
●絵葉書関連リンク等
※インターネット上公開されているものにはリンクを張っています。リンク切れの時はご容赦下さい。
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●絵葉書研究に関する論文等
生田 誠(2022)「「トンボヤ」発行の絵葉書にみる、東京風景の変遷」『郵政博物館研究紀要』13,pp.27-39.
横浜にあった絵葉書メーカー「トンボヤ」(商店、卸問屋)が発行した、東京の風景絵葉書(手彩色、人着写真)について考察した論文。

佐々木宏二・増田昇・井原縁・加我宏之(2021)「絵葉書に見る原初的な奈良公園の風致景観における植栽の特徴と効果」『都市計画論文集』56巻3号,pp.421-428
明治〜昭和期の奈良公園を題材に描かれた絵葉書の分析を通じて、奈良公園の風致景観を構成する植栽の特徴を明らかにし、風致景観における効果を考察することを目的とした論文。「絵葉書の中でもセットとして制作されたものは、対象となる景勝地の代表的な風致景観を捉えている」としており、景観分析における絵葉書の資料的な価値を見いだしている。
大原由佳子(2020)「黒田重太郎 絵葉書アルバム翻刻(1)」『滋賀県立近代美術館研究紀要』(11),pp.13-34 滋賀県立近代美術館が所蔵する「黒田重太郎《絵葉書アルバム》」に納められた絵葉書187枚を翻刻・紹介する内容。画家である黒田重太郎氏が大正5(1916)年から大正7年にかけて渡欧した時に送られた名画絵葉書が中心で、近代日本における欧州美術受容の一端を解明する論考となっている。
毛利康秀(2020)「歴史イメージとしての絵葉書―研究の動向および社会的意味の再検討―」『年次研究報告書』第20号,日本大学文理学部情報科学研究所, pp.1-12 2019年10月4日に韓国・東亜大学校で開催された「歴史人文イメージ研究所開所記念 秋期国際学術大会」(主催:東アジア日本学会および東北亜文化学会)で行った基調講演の内容を加筆のうえ再構成したもの。
佐々木邦広(2020)「写真絵葉書に見る戦前の境港(2)町の発展と人々の生活」『伯耆文化研究』(20), 25-40

佐々木邦広(2019)「写真絵葉書に見る戦前の境港(1)港湾都市の発展」『伯耆文化研究』(21), 66-81


武田信也(2019)「絵葉書の備考−史(資)料としてのアプローチ」『史学論叢』(49),pp.19-29,別府大学史学研究会 鹿児島の名所や博物館関係の絵葉書に着目し、周辺他史料との対照することにより、地元の名所史蹟についての考え方や島津公爵家によって設立された尚古集成館の展示意識を明らかにした論考。
「絵葉書本体の伝来や発行についての背景研究が深まれば、歴史史(資)料としてより活用できるのではないだろうか」(武田 2019:20)
「ホワイトバックの写真に目録並みの詳しい解説が付けられた絵葉書は、来館者が持ち帰って所蔵すれば、展示図録の役割を果たし、郵送された場合には受取り手に展示品を紹介することになり、対外的な役割も兼ねている」(武田 2019:27)
「この時代の絵葉書は、ミュージアムショップの隅に置かれているポストカードとは役割やレベルが異なるのであり、絵葉書になるということは、展示品としての位置付けは高い。」(武田 2019:27)
崔吉城(2019)『絵葉書で見る近代朝鮮』東亜大学紀要 (29), pp.75-84
2017年に出版された『絵ハガキから見る近代朝鮮』(浦川和也編、崔吉城企画監修)のうち、第6巻「風俗絵ハガキ」に着目し、植民地下の朝鮮における女性への、特に妓生と美人への日本人の視線を考察した論考。
「妓生は、服装や生活様式などについては上流階層のスタイルを踏襲していても身分的には一般庶民より低く、社会的にはむしろ最底辺の存在だった」(崔 2019:77)
「ヘアースタイル、屋根、道路など日本人は朝鮮を美しいと見たようである。」(崔 2019:83)
「絵ハガキから妓生は売春をしないという言説をやぶり売春化、つまり芸を名目にして売春化していったことも分かる。ここに芸者と妓生が売春婦になっていく一面を見ることが出来た。」(崔 2019:83)
山口弘幸(2018)「ポスタルメディアにみる民生委員の歴史」『長崎ウエスレヤン大学現代社会学部紀要』16(1)pp.47-51 民生委員は制度創設から100年を迎えたが、その歴史は、切手や絵葉書といったポスタルメディアで辿ることが出来るとして、実際に検証した論考。民生委員に関連する切手や絵葉書をもとに民生委員の歴史を概観し、展示活動を通じたポスタルメディアから検証の活用可能性についても論及している。
「展示活動を通じたポスタルメディアの活用可能性として、@史的展開と広報戦略を読み解く分析視角、A普及啓発に向けた活動展開、B教育資料としての利活用の3点が考えられる。」(山口 2018:50)
「絵葉書の図柄が持つ意味性について、発行する団体の目的や意思に沿った能動的な広報戦略と受け止め、社会的文脈の中からそれらを理解することで、絵葉書は史的資料としての活用可能性が高まる」(山口 2018:50)
土生和彦(2017) 「資料紹介 藤井家に残された絵葉書」『碧南市藤井達吉現代美術館紀要』第4号,pp.5-27. 藤井達吉現代美術館に寄贈された工芸家の藤井達吉氏に関わる作品および資料の中に含まれている絵葉書134点について分類・紹介したもの。
松本和也(2016)「複製/表象としての絵はがき(杭州西湖)」『CAS News Letter』7,神奈川大学アジア研究センター,pp6-9 火野葦平作・中村研一画「花と兵隊」を巡る論考であるが、絵葉書のブームから100年以上が経過した21世紀初頭に「絵葉書研究ブーム」が到来しており、その多くは「絵はがきを手がかりに、日本の歴史を振り返る」という視点での成果であることを指摘している。
「表象の政治学とでも称すべき局面を色濃く孕んだメディアといえようし、こと、対象が植民地や外地であった場合、そうしたウェイトが大きくなるのは必至で、それゆえに重要な研究対象として再発見されつつある。」松本(2016:6)
武田信也(2015)「絵はがきの語る歴史」『宮崎県文化講座研究紀要』42,宮崎県立図書館,pp.21-36
宮崎県に関係する官製絵葉書(行啓紀念絵葉書)発行の経緯、県が発行した記念絵葉書、個人が発行した絵葉書等について分析を加えている。絵葉書から読み解ける当時の観光エリアについての分析もある。
「絵はがき(画像資料)の書誌情報や収蔵品情報が空白という状態は、『博物館の世界』で言うところの「言語情報をともなわない映像情報は価値がひくい」状態」(武田 2015:23)「(公文書館等で)絵はがきを保存はしていても、どのように活用すればよいか分からないのが実情であった」(武田 2015:24)
「絵はがきは万能ではなく、それ単独で分かることは少ない。常に周辺史(資)料と連携して読み解く必要はここにある」(武田 2015:34)

小暮修三(2014)「甦る戦前の〈海女〉:絵葉書に写る〈眼差し〉の社会的変遷」『東京海洋大学研究報告』10,pp.66-19 戦前期の海女絵葉書を対象とした分析を行い、、海女の写し出された時代状況や社会状況を踏まえつつ、見る者に対する影響について考察を行った。
「絵葉書の〈海女〉は、日本の近代化やアジアの植民地化を押し進める都会の男性の性的な〈眼差し〉の下、エキゾチックかつエロティックな対象として被写体にもなっていたと言えよう。そのような結果、現実の海女は、絵葉書を通して〈郷土〉及び〈日本〉というイメージを付与されるのみならず、健康美の代表/表象として性的な視線をも向けられていったのである。」(小倉 2014:18)

米田頼司(2013)「絵葉書の誕生」『2013年度特別展 絵葉書 そのメディア性と記録性』和歌山大学紀州経済史文化史研究所,pp.17-18
近代メディアとしての絵葉書という着眼点をもとに、絵葉書の制度化について論じた。明治時代に発行された紀伊毎日新聞の記事の紹介もある。
「写真が絵葉書となる前提には、言うまでもなく近代メディアとしての写真の普及があった。」(米田 2013:17)
「コロタイプ印刷は、大規模な設備を必要とせず、数百枚から数千枚の写真印刷をするのに適しており、しかも高画質の印刷が可能であった。」(米田 2013:18)
「和歌山の代表的な観光地である和歌の浦を例にとると、確認できるものだけで発行された写真絵葉書の種類は2200以上あり、その総数は百万枚をはるかに超えるものであったと考えられる。」(米田 2013:18)
太田宏一(2013)「大正写真工芸所の歴史」『2013年度特別展 絵葉書 そのメディア性と記録性』和歌山大学紀州経済史文化史研究所,pp.19-22 和歌山に所在しながら、広く全国ならびに外地の絵葉書を印刷・発行していたことで知られている大正写真工芸所の歴史について取りまとめている。
同工芸所は、和歌山県日高郡稲原村出身の山崎鹿之助によって大正2年頃に創業され、絵葉書の印刷を手広く手掛けることで大きく発展していったという。特に、同工芸所が印刷したコロタイプ方式の写真は鮮明であったという。その後、大陸にも進出したが、昭和20年の和歌山空襲で被災し、すべてが消失してしまったという(太田 2013:22)。
「企業としての工芸所が売上実績を大きく発展させた要因の一つが印刷技術の高さにあったといえよう。」(太田 2013:21)
江本英雄(2013)「コロタイプ印刷と絵葉書」『2013年度特別展 絵葉書 そのメディア性と記録性』和歌山大学紀州経済史文化史研究所,pp.23-25 戦前期の写真絵葉書の印刷で活用されたコロタイプ方式の印刷について考察している。コロタイプは写真と兄弟関係にあり、写真は印画紙に焼き増しされるが、コロタイプは普通の髪に印刷インキで印刷される。
「写真品質という言葉で表現するならば、この意味においてコロタイプは他の印刷技術をおおきく引き離している。」(江本 2013:23)
「過去の景観の定着=風景絵葉書においては、ほぼすべてがコロタイプで印刷されていた。」(江本 2013:23)
「コロタイプ印刷あっての絵葉書であり、絵葉書あってのコロタイプ印刷であった。」(江本 2013:25)
島津俊之(2013)「師範学校の「地理教材」としての絵葉書―写真画像の物質性をめぐって―」『2013年度特別展 絵葉書 そのメディア性と記録性』和歌山大学紀州経済史文化史研究所,pp.26-30 地理の一次教材は現地そのものであり、現地の写真画像がプリントされた絵葉書は二次教材となる。本稿では、戦前期の師範学校における地理教材として絵葉書が活用された事例について探究している。
絵葉書に印刷される写真等の画像はハガキサイズに収まっているので、教材の挿絵用として活用するのに便利な存在であり、「写真画像の再表象は、絵葉書のコンパクトな物質性を最大限行かす方向に進んだといえる。」(島津 2013:30)
「絵葉書という紙媒体の写真画像が、書物という別の紙媒体に再表象されたことは、紙媒体の触感を通じて立ち現れる写真画像の物質性が、かたちを変えつつも依然として教育現場で体験されていたことを意味する。」(島津 2013:30)
溝端佳則(2013)「小説『行人』に描かれた和歌山―絵葉書でたどる漱石の足跡―」『2013年度特別展 絵葉書 そのメディア性と記録性』和歌山大学紀州経済史文化史研究所,pp.31-36 夏目漱石は明治44年8月に和歌山を訪れたが、その時に撮影された写真は残っていない。しかし、小説『行人』の記述および当時発行されていた絵葉書から、漱石の足跡をたどることが出来るとして、漱石が見たであろう当時の和歌山も風景を再現している。
「写真絵葉書が盛んに作成され始めた明治末期頃の絵葉書写真は、それが名所絵葉書であっても、定番的な場所だけにとどまらず、その周辺の風景や当時の人物・風俗などが写し込まれたものが数多く残されている。」(溝端 2013:36)
「現在の写真撮影術からすればかなり余計なものが写り込んでいるわけであるが、それがかえって今の私たちにとって重要な情報を提供してくれている」(溝端 2013:36)
西向宏介(2013)「アーカイブズとしての絵葉書」『広島県立文書館紀要』第12号,pp.57-80.
文書館収蔵資料の一つである絵葉書について「アーカイブズ」としての観点から考察した論考。コレクション資料や伝来文書の中に含まれる絵葉書のもつ固有の意義について検討を加えている。
「いったん郵便物として使用された絵葉書は、手書きの書簡と同様に「生の記録」として唯一性を帯びることとなる」(西向 2013:58)
「絵葉書の蓄積経緯には、コレクター個人によるコレクション資料として蓄積される場合と、組織体(家・団体・個人)の伝来文書として蓄積される場合の2つがある」(西向 2013:65)
「アーカイブズとして絵葉書を考える場合、それをデータとして記録し目録化する方法を確立することが重要な課題である」(西向 2013:77)



米田頼司(2012)「名所絵葉書にみる景観観と景観変容」『和歌山大学紀州経済史文化史研究所紀要 人文科学』61,pp.pp.55-78

金?和(2011)「「文学としての葉書」日露戦争期の『ハガキ文學』を事例にしたメディア論の試み」『マス・コミュニケーション研究』78,日本マス・コミュニケーション学会,pp.161-188.
金?和(キム キョンファ)氏による、メディア論の視点から見た「文学としての葉書」の考察。絵葉書についても触れられている。
「絵葉書の大流行は、郵便はがきの大衆化のみならず、郵便制度を大衆的に普及させたきっかけになった」(金 2011:174)
「一般大衆の日常のなかで「簡単な文章を書き、送る」という文化的な実践を急速に広げる役割も果たした」(金 2011:174)
関戸明子(2011)「絵はがきから草津温泉の景観を読む」『りあぐんま』17,群馬地理学会,pp.43-56
永田實・宗敦夫(2011)「兵庫県立神戸高校所蔵の絵葉書(約8,500枚)」『兵庫地理』56,pp.59-69



太田宏一(2010)「大正写真工芸所について」『和歌山市立博物館 研究紀要』24,pp.13-27

関戸明子(2010)「名所絵はがきを読む」『歴博』158,pp.7-11
島津俊之(2010)「地方写真館と風景の生産・流通・消費―和歌山県新宮・久保写真館の活動から―」『歴博』158,pp.●
向後恵里子(2009)「日本葉書会--日露戦争期における絵葉書ブームと水彩画ブームをめぐって」『学術研究 複合文化学編』58,早稲田大学教育会,pp.59-90 1904年(明示37年)に設立された絵葉書・書籍の出版団体である「日本葉書会」に注目した研究。日本葉書会が、絵葉書ブームを水彩画ブームと結びつけ、その活動が当時の青少年の間に絵葉書や水彩の趣味を浸透させていった様子を明らかにしている。出版元に着目した研究成果として貴重。
倉真一・長谷川司(2009)「「日向青島絵はがき」の成立と変容」『宮崎公立大学人文学部紀要』 17(1), 宮崎公立大学,pp.41-61 宮崎県の青島をあしらった「日向青島絵はがき」を対象として、その制作年代の推定、分析上の時期区分を行った論考。
宮崎県の絵はがきは、初期は中央(外部という他者)からのまなざしとして「統治のまなざし」「科学のまなざし」で作られていたが、その後は、地元の絵葉書業者によって「ローカルな生活世界」をモチーフにした絵葉書が作られ、さらに県外の絵葉書業者によって「観光のまなざし」に基づく観光客好みの絵葉書が作られていったという変遷を明らかにしている。
三浦泰之(2009)「1900年代から1920年代の絵葉書アルバム考」『北海道開拓記念館研究紀要』37,北海道開拓記念館,pp.129-164. 飯田源一郎氏旧蔵の4冊の絵葉書アルバム(絵葉書362点)の内容分析を行っている。「書信としての絵葉書」の機能に焦点を当てている。絵葉書帖に収納された使用済み絵葉書288点について、その内容および差出人の特徴・要件について分類・考察が行われている。
・日露戦争前後の絵葉書が突出して多く、絵葉書ブームとなった時代を反映しているが、それ以降の絵葉書も多い。「絵葉書は一過性のものではなく、日常生活に深く浸透したものであった」(三浦 2009:137)
・使用済み絵葉書の文面は「近況」をはじめとして概ね13項目に分類され、多様な使われ方がされている。「絵柄に注意を喚起させる文面が多く見られることが特徴的である」(三浦 2009:137)
浦川和也(2008)「近代日本人の東アジア・南洋諸島への「まなざし」―絵葉書の史料的価値と「異文化」表象」『国立歴史民俗博物館研究報告』140,pp.117- 163 要旨



向後恵理子(2007)「絵葉書ブームにおける版元―1900年代の視角メディアをめぐって―」『大正イマジュリィ』3,大正イマジュリィ学会,pp.108-143
浦川和也(2004)「日本の「絵葉書文化」の諸相 ―絵葉書の資料的価値と近代日本人の意識―」『研究紀要』第10集,佐賀県立名護屋城博物館,

pp.35-76.
絵葉書の研究史および絵葉書の歴史を絵葉書産業の構造を含めて概観し、その資料的価値を検証した研究。絵葉書に見る近代日本人の意識(帝国主義的眼差し)についての考察も加えている。
「歴史資料としての絵葉書の研究史は、未だ浅いと言わざるを得ない」(浦川 2004:35)
絵葉書の収集・研究は博物館等で進みつつあるが、それらは「博物館等の設立趣旨や一定の研究目的のために限られた範囲で個々に検証されたものであり、これらを総合的に連携させるような研究成果は未だ見出せない」(浦川 2003:35)
「佐藤氏が1990年頃までの研究状況を評して「孤立した探索」と述べているが、現在に至っても、未だその「孤立した探索」の範囲を出ていない状況である」(浦川 2004:39)
「絵葉書を撮影・印刷・発行した絵葉書産業全体が、「好奇の目」「『我々よりも遅れている』と認識された人々による別紙」をもって制作にあたり、その購買層であった当時の「日本人」にも同様にこのような視線があったわけである」(浦川 2004:71) この視線が、絵葉書に見る近代日本人の「帝国主義的眼差し」であるとしている。
課題として、「購買者からの視点などについてさらに資料収集・分析を行うことより、「絵葉書文化」の特徴を明確にしていく必要がある」としている。(浦川 2004:72)




向後恵里子(2003)「逓信省発行日露戦役紀念絵葉書--その実相と意義」『美術史研究』41,早稲田大学美術史学会,pp.103-124
田邊幹(2002)「メディアとしての絵葉書」『新潟県歴史博物館研究紀要』3,新潟県立歴史博物館,pp.73-83. 本稿は、笹川コレクション(笹川勇吉氏)の紹介を兼ねている。
絵葉書のメディアとしての機能に着目して論じた先駆的な研究。絵葉書には「絵葉書の販売者から購買者へ」と「差出人から受取人へ」という二重のメディア性があることを指摘し、特に前者(マスメディアとしての絵葉書)に着目して、その歴史的位置づけについて検討を加えた。
「歴史資料として絵葉書に真正面から取り組んだ研究は未だ見られず、絵葉書の資料学・書誌学はまだ構築されていない。絵葉書が歴史史料として広く使われるようになるためには、絵葉書のテキスト批判の方法論が確立されなくてはならないだろう」(田邊 2002:73)

浦川和也(2001)「佐賀県立名護屋城博物館所蔵の「朝鮮半島写真絵葉書」について」『研究紀要』第7集,佐賀県立名護屋城博物館, pp.23-72.
佐賀県立名護屋城博物館が収集した朝鮮半島に関する写真絵葉書1330点についての解説。
絵葉書を本来の書簡としての機能ではなく、「歴史を検証する写真資料としての機能に着目」(浦川 2001:24)し、その機能を説明するために「写真絵葉書」という用語を使用している。収集された絵葉書群について、写真の内容および地域、色彩(印刷方法)、発行元、発行時期、資料の同一・類似などについて考察を行っている。
「写真絵葉書を収集する場合には、一般的に1点1点を選んで収集することはせず、資料群を一括して購入・受贈・受託することが多い。そのようにすることが、資料の蓄積としての効率的で、且つ資料の散逸を防ぐことにもなる」(浦川 2001:34) 
名護屋城博物館も一括して購入・受贈・受託の方法で収集している。この方法は、同一の図柄や類似した絵葉書が重複する場合が多いが、「写真絵葉書の同一・類似は、写真絵葉書発行の全体像や発行事情を検証するのに不可欠な要素である」(浦川 2001:36)ことから、肯定的に評価している。


島津俊之(1998)「師範学校による絵はがきの収集と郷土教育--和歌山県の師範学校を例に」『紀州経済史文化史研究所紀要』18pp.1-24





●絵葉書に関する出版物等
細馬宏道(2020)『絵はがきの時代 増補新版』青土社
2006年に刊行された『絵はがきの時代』の増補新版。絵葉書の誕生から発展の歴史を振り返り、メディアとしての絵葉書と身体との関係性についての考察を深めている。
二松啓紀(2018)『カラー版 絵はがきの大日本帝国』平凡社
国際的に著名な絵葉書の収集家であるラップナウ夫妻の膨大な絵葉書コレクションをもとに、大日本帝国として勃興した日本の近代史と重ね合わせて解説している好著。
山道俊哉(2018)『山陰地方の彩色絵葉書』今井出版
2017年に開催された「彩色絵葉書展」で展示されたものをジャンルごとにまとめ、時代とともに解説を加えたもの。
富田昭次(2016)『絵はがきで楽しむ歴史散歩:日本の100年をたどる』 青弓社 戦前期の東京の名所絵葉書の紹介を中心に、近代化していく都市と暮らし・文化の発展を、歴史展望の視点から紹介している。
高橋千晶・前川志織編(2016)『博覧会絵はがきとその時代』青弓社
山田俊幸・羽島知之他編(2015)『明治期の新聞に見る「絵葉書初期資料」1』,日本絵葉書会関東支部
鈴木純子(2015)『明治・大正・昭和 絵葉書地図コレクション―地図に刻まれた近代日本』明石書店
武部将治(2015)『繪はがき寫眞旅2(絵葉書写真旅) 過去から現代へ』ムサシノ工務店
武部将治(2014)『繪はがき寫眞旅(絵葉書写真旅) 過去から現代へ』ムサシノ工務店
平川義浩(2014)『絵はがきで愛でる富士山』青弓社
山田俊幸編(2013)『年賀絵はがきグラフィティ』青弓社
学習院大学史料館編(2012)『絵葉書で読み解く大正時代』彩流社
金森直治(2012)『絵はがきを旅する―つり人水辺のアーカイブス』つり人社
彷書月刊編集部編(2010)『彷書月刊』2010年3月号「特集 ヘンな絵葉書」弘隆社
西ヶ谷恭弘・後藤仁公(2009)『古絵葉書でみる日本の城』東京堂出版
島田健造著・友岡正孝編(2009)『カラー復刻版 日本記念絵葉書総図鑑』日本郵趣出版
生田誠編(2009)『麗しき日本絵葉書 100の世界』日本郵趣出版
西ヶ谷恭弘(監修)・後藤仁公編集(2009)『古絵葉書でみる日本の城』
森 安正(2009)『全国絵葉書 市街地総覧』絵葉書文化を楽しむ会
松方恭子編(2008)『妻におくった九十九枚の絵葉書』清水弘文堂書房
佐藤健二(2007)「絵はがきと観光」山下晋司編『観光文化学』新曜社,pp.36-40 メディアとしての絵はがきに着目し、観光地の絵はがきは風景の視覚化および複製を特色としていることを指摘している。
「絵はがきを支えているのは「用件のなさ」であり、それゆえにこそはがきを送ることそれ自体が意味をもつにいたった。」(佐藤 2007:39)
「その地の風景の絵はがきを買い、また出すこと自体が、観光客としての気分を生み出し、自分が体験した証として思いを「思い出」に刻み込むことを意味したのである。」(佐藤 2007:39)
「絵はがきを買い、出すこともまた、消費社会における観光の儀式と捉えることができよう」(佐藤 2007:39)
細馬宏通(2006)『絵はがきの時代』,青土社
19世紀末から第1次世界大戦期にかけて「世界のあちこちで人々が絵はがきに熱狂した時代」についての解説がなされた本格的な本。
著者自身による補遺のページも作られている。
橋爪紳也(2006)『絵はがき100年 近代日本のビジュアル・メディア』,朝日新聞社 2003年10月〜2005年8月にかけて朝日新聞大阪本社版夕刊で連載された「橋爪紳也の絵はがき漫遊」を書籍化したもの。「メディアとしての絵葉書」に着目して絵葉書の歴史的展開を概観している。
「「画像入りの私信」という一点において、レトロな絵はがきと最新のeメールは時空を超えてつながっているのかもしれない」(橋爪 2006:5)
生田 誠(2006)『日本の美術絵はがき1900−1935―明治生まれのレトロモダン』淡交社
生田 誠(2006)『100年前の日本―絵葉書に綴られた風景 明治・大正・昭和』生活情報センター
生田誠編(2005)『2005日本絵葉書カタログ』里文出版 切手カタログの派生形としての位置づけの本。
絵葉書収集のためのガイドブックとして、日本で発行された絵葉書をジャンル別に分類して評価を加えている。
欧米では絵葉書収集のためのガイドブックやカタログが早くから存在していたが、「日本には絵葉書に関して、収集、研究の手助けとなるような組織などは全くない状態が続いた」(生田 2005:5)ことにより、ガイドブックやカタログの必要性を感じて執筆されたとある。美術絵葉書に関する情報が充実している。



富田昭次(2005)『絵はがきで見る日本近代』青弓社
13



橋爪紳也(2004)「絵葉書の『真実』」『木野評論』第35号
108
林宏樹(2004)『ニッポンのろまん絵葉書―大正浪漫の世界 』グラフィック社
大正時代のアンティーク絵葉書が407枚されている。
林 宏樹(2003)『ニッポンのかわいい絵葉書―明治・大正・昭和』グラフィック社 林宏樹氏の絵葉書コレクションから、日本のかわいい絵葉書を約400枚を紹介。
彷書月刊編集部編(2003)『彷書月刊』2003年9月号「特集 絵葉書蒐集家」弘隆社
原口隆行(2001)『絵葉書に見る交通風俗史: 明治・大正・昭和初期の乗り物原風景, 平原健二コレクション』JTB
林丈二(2000)『西洋アンティーク絵葉書 夢みる少女たち』東京堂出版



柏木博(2000)「制度化されたまなざし―初期の絵葉書」『肖像のなかの権力―近代日本のグラフィティズムを読む』講談社
95
T.Phillips(2000)The postcard century, London: Thames & Hudson
佐藤健二(1994)『風景の生産・風景の解放 メディアのアルケオロジー』講談社
池内紀(1994)『20世紀博物館』平凡社
近藤信行編(1993)『震災復興 大東京絵はがき (ビジュアルブック江戸東京 別巻) 』岩波書店
関東大震災から復興していく東京の様子を、当時の絵葉書で再現している。復興の槌音、銀座・浅草六区の賑わいなどのテーマに分けて紹介されている。
木暮金太夫・中島松樹(1992)『絵葉書と鳥瞰図で見る日本の温泉』国書刊行会 東日本編と西日本編あり。


中川浩一(1990)『絵はがきの旅・歴史の旅』原書房


小川寿一(1990)『日本絵葉書小史(明治編)』表現社


木村松夫・石井敏夫編(1990)『絵はがきが語る関東大震災―石井敏夫コレクション』柘植書房
荻原正三編(1990)『絵葉書通信 欧州紳士淑女以外―今和次郎見聞野帖』柏書房 考現学の祖とされる今和次郎が,1930年から翌年にかけてヨーロッパ・アメリカを視察旅行したときの記録集。考現学の眼で見た欧米の風俗が「夫人宛て絵葉書き」367通と「紳士淑女以外」と題されたカラー・スケッチ32点で構成されている。
絵葉書の図柄と文面がよく一致しており、「写メール」のように画像情報を国内の夫人あて伝えようとしていたことが分かる。
特定の差出人から特定の受取人に送られた絵葉書の図柄と文面の対応について取り上げた先駆的な研究。
日本郵趣出版編(1987)『絵入りはがき総図鑑』日本郵趣出版 1985年から1987年にかけて発売された640種類の「絵入りはがき」をすべて採録した図鑑。郵政省本省発行の「全国版」と、地方郵政局発行の「地方版」に分けて収録されている。昭和時代末期の官製絵葉書の全容を把握出来る貴重な文献。
島田健造(1985)『日本記念絵葉書総図鑑』日本郵趣出版
駅逓郵趣会編(1984)『紀念繪葉書カタログ』駅逓郵趣会


山本笑月(1983)「絵葉書流行始め」『明治世相百話』中央公論社
山本によれば、戦勝記念の絵葉書が発行される毎に郵便局に群集が押し寄せ、なかでも陸軍凱旋式記念の発行時には、各郵便局前が長蛇の列を作り、神田万世橋郵便局では死者まで出たという。
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樋畑雪湖(1936)『日本繪葉書史潮』日本郵券倶楽部(復刻版、岩崎美術社、1983年)
小森孝之編(1978)『写真集 絵葉書 明治・大正・昭和』,国書刊行会.





●地域の絵葉書に関する出版物・データベース・デジタルアーカイブ等
北海道
上ヶ島オサム(2020)『絵はがきのなかの札幌 明治から戦後まで』北海道新聞社
米倉正裕(2018)『北海道150年 写真記録〜絵葉書・古写真・古地図でよみがえる懐旧の時代〜』メディア・パル
青森県
岩手県
宮城県
渡邊慎也(2016)『絵葉書で綴る大正・昭和前期の仙臺』イーピー風の時編集部.
秋田県
山形県
福島県
東京都 Tokyoア ーカイブ 絵葉書・写真帖データベース
東京都立図書館が提供するTokyoアーカイブの一部。江戸・東京関係のデジタル化資料を検索・閲覧出来る。(2012年公開開始)
石黒敬章編(1992)『総天然色写真版 なつかしき東京』講談社
江東区教育委員会編(2019)『絵葉書で見る江東百景 震災復興-関東大震災-』
江東区における関東大震災の被害状況、震災からの復興について、当時の絵葉書をもとに解説している。清洲橋、黒亀橋電車通り、永代橋、越中島、商船学校(現東京海洋大学)、深川公園、帝都復興祭などを収録。
村松英二(2018)『村松英二コレクション 絵葉書でみる八王子市の100年―八王子地域文化の再発見』揺籃社
原島広至(2008)『彩色絵はがき・古地図から眺める東京今昔散歩』中経出版
神奈川県
横浜市広報課・神奈川新聞社編(2019)『横濱』2019年春号 「特集 手彩色絵葉書でよみがえる横浜」神奈川新聞社
原島広至(2009)『彩色絵はがき・古地図から眺める横浜今昔散歩』中経出版
横浜開港資料館編(2006)『100年前の横浜・神奈川―絵葉書でみる風景』有隣堂
東京生活編集部編(2006)『東京生活別冊 横浜生活』3 「絵葉書で振り返る100年前の横浜」竢o版社
半沢正時(1989)『横浜絵葉書 ヨコハマグラフィカ』有隣堂
埼玉県
千葉県
茨城県
栃木県
随想舎編(2009)『絵葉書が映す 下野の明治・大正・昭和』随想舎
中川光熹(1995)『絵葉書に見る郷愁の日光―石井敏夫絵葉書コレクションより』随想舎
日光に関する5000点のコレクションの中から65カ所228点を収録している。
群馬県
山梨県
新潟県
長野県
白土貞夫(2019)『信州の鉄道絵葉書帖』しなのき書房
長野県に関連する鉄道絵葉書183点が収録されている。
ほおずき書籍編集(2001)『絵葉書にみる懐かしの戸隠 』ほおずき書籍
上条 出編(1999)『絵葉書にみる懐かしの上高地』ほおずき書籍
上高地周辺を記録した絵葉書の写真集。(復刻版)
富山県
石川県
福井県
愛知県
原島広至(2013)『彩色絵はがき・古地図から眺める名古屋今昔散歩』
井上善博(2009)『名古屋絵はがき物語―二十世紀のニューメディアは何を伝えたか』 風媒社
岐阜県
地図からさがす岐阜絵葉書デジタルライブラリー
岐阜県図書館が提供するデジタルコレクションの一部。通常の郷土絵葉書・写真等デジタルライブラリーも公開されている。(2011年8月公開開始)
静岡県
静 岡県の絵葉書 戦前の絵葉書コレクション
静岡県立中央図書館が提供するデジタルライブラリーの一部。静岡県に関連する絵葉書5,094枚をデジタルライブラリー化して公開。(2014年10月第1期公開)
若林淳之編(1993)『写真集 静岡県の絵はがき』羽衣出版
三重県 川洋監修(2006)『三重県絵はがき集成』樹林舎
大阪府
大阪市立図書館デジタルアーカイブ(絵はがき)
大阪市立図書館が提供するデジタルアーカイブの一部。絵葉書のほかにも古文書・写真等が資料の特性に合わせた項目で検索することが出来る。(2017年3月公開開始)
橋爪紳也(2010)『絵はがきで読む大大阪』創元社
大阪を題材にした絵葉書を「水都の大阪」「文化の大阪」「生産の大阪」「歓楽の大阪」「大大阪の昭和」などのテーマに分けて紹介している。
兵庫県
尼崎市立地域研究史料館絵はがきデータベースPCD
兵庫県の尼崎市立地域研究史料館が提供する絵葉書のデータベース。尼崎および周辺地域の絵葉書と関連史料の画像データと書誌データが収録されている。(2014年12月公開開始)
絵葉書資料館編(2019)『絵葉書で見るタイムスリップ 神戸市ほか兵庫県編VOL.1?明治・大正・昭和-』絵葉書資料館 タイムロマン
神戸市・兵庫県に関する絵葉書が約670点収録されている。
石戸信也(2017)『絵葉書で見る神戸 ハイカラ・モダンの時代』神戸新聞総合出版センター
神戸に関連する約380点の絵葉書や古写真が収録されている。
原島広至(2011)『彩色絵はがき・古地図から眺める神戸今昔散歩』中経出版
石戸信也(2011)『むかしの六甲・有馬―絵葉書で巡る天上のリゾート』神戸新聞総合印刷.
石戸信也(2003)『神戸のハイカラ建築 むかしの絵葉書から』神戸新聞出版センター
京都府
京都大学地理学教室所蔵絵葉書コレクション
京都大学文学部地理学教室で保管されていた絵葉書コレクションを紹介している。京都を中心に、日本各地の絵葉書が収録されている。
森 安正編(2012)『絵はがきで見る京都: 明治・大正・昭和初期』 ? 光村推古書院
京都の街並みや風俗が記録されている絵葉書を、風景、社寺、祭、建物、乗り物、学校の6章で構成している。
森 安正(2010)『京都絵葉書 100年のおどろき』絵葉書文化を楽しむ会
明治時代の京都を撮影した絵葉書374図をまとめて解説を加えたもの。
滋賀県
細馬宏通(2007)『絵はがきのなかの彦根』サンライズ出版
奈良県
和歌山県
鳥取県
佐々木邦広(2021)『境港絵葉書タイムトラベル』今井出版
明治30年代〜昭和20年頃までの境港の街並み、港、鉄道、台場、漁業を営む人々の様子などが収められた絵葉書を採録している。
島根県
今岡弘延(2012)『なつかしの松江―松江絵葉書MUSEUM』ワン・ライン
今岡弘延(2017)『なつかしの松江城 明治・対象・昭和の絵はがき集』山陰中央新報社
松江城に関する絵葉書週。戦前期に発行された松江城天守などの絵葉書のほか、ガラス乾板の写真が収録されている。
岡山県
広島県
原島広至(2014)『彩色絵はがき・古地図から眺める広島今昔散歩』KADOKAWA/中経出版
天野安治(2009)『尾道…セピア色の記憶―絵葉書に見るありし日のオノミチ』尾道学研究会
尾道に関する147種の絵葉書が、鉄道・公共建築物・銀行・学校・尾道港など17のテーマに分類されて解説されている。

山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県

後藤仁公(2015)『古写真で読み解く福岡城』海鳥社
益田啓一郎(2004)『ふくおか絵葉書浪漫―アンティーク絵葉書に見る明治・大正・昭和の福岡県風俗史 平原健二・畑中正美コレクション』海鳥社
佐賀県
長崎県
ブライアン バークガフニ(2005)『華の長崎―アルバム長崎百年 秘蔵絵葉書コレクション』長崎文献社
長崎総合科学大学のBrian Burke‐Gaffney教授の長崎絵葉書コレクションの紹介。英語併記
熊本県
熊日情報文化センター(2000)『絵葉書が語る20世紀の熊本 平原健二コレクション』熊本日日新聞情報文化センター
大分県
松田法子(著)・古城俊秀 (監修) (2012)『絵はがきの別府(古城俊秀コレクションより) 』左右社
宮崎県
馬場和久(2019)『絵葉書でたどる のべおか温故知新〜甲斐盛豊アンティーク絵葉書コレクション〜』 0982株式会社
延岡市在住の甲斐盛豊氏が収集した延岡に関する絵葉書コレクション約250枚を収録・解説を加えたもの。
鹿児島県
沖縄県
外地/海外
ハルビン絵葉書デジタルアーカイブ
日本大学文理学部が提供しているアジア歴史資料デジタルアーカイブの一部。黒崎裕康氏が所蔵するハルビン関連コレクション(黒崎コレクション)に日本大学文理学部が所蔵する絵葉書を加えて構成されている。(2008年度第1期公開)
朝鮮写真絵はがきデータベース
国際日本文化研究センターが作成・提供している。1900〜1940年代に発行された朝鮮半島に関連する写真絵はがき等を、書誌情報を基にデータベース化したもの。(2017年12月公開開始)
日本絵葉書会・関西研究シリーズ6(2019)『絵葉書に見る近代朝鮮』
村松弘一・貴志俊彦(2018)『古写真・絵葉書で旅する東アジア150年』勉誠出版
中国・台湾・朝鮮半島の25都市の古写真と絵葉書の風景と現在の景観を対比している。
日本絵葉書会・関西研究シリーズ2(2017)『日本統治下の絵葉書でたどる済州島』
図爾莫夫(2006)『百年前郵政明信片上的中国』哈爾浜工業大学出版社
劉育文編(1997)『老明信片・建築編』上海画報出版社
青木澄夫(2017)『日本人が見た100年前のインドネシア 日本人社会と写真絵葉書』じゃかるた新聞社
著者が収集したインドネシアの写真絵葉書約500枚の中から厳選した100枚以上を掲載し、100 年前のインドネシアや当時の在留日本人に関する歴史を綴っている。日本語とインドネシア語の2カ国語併記。





●絵葉書に関するパンフレット等
日本大学文理学部資料館編(2018)『形象化された<満・蒙>日本大学文理学部所蔵ビジュアル・メディアを中心として』日本大学文理学部資料館
平成30年度日本大学文理学部資料館で開催された展示会のパンフレット。旧満洲の絵葉書をはじめ、地図、ポスター、チラシ、雑誌等を紹介。
日本大学文理学部資料館編(2017)『「満蒙」関係寄贈史料展―記録化された在「満洲」日本人の日常と記憶―』日本大学文理学部資料館
平成29年度日本大学文理学部資料館で開催された展示会のパンフレット。文理学部資料館に寄贈して下さった方の旧満洲関係コレクションを題材に、当時の日本人の満洲での活動の様子について紹介している。ハルビンの絵葉書資料としては「黒崎コレクション」、牡丹江の絵葉書資料としては「二神コレクション」がある。
國學院大學研究開発推進機構学術資料センター(2014)『学術資料センター絵葉書資料目録』
日本大学文理学部資料館編(2012)『描かれた<満・蒙>―「帝国」創造の軌跡―』日本大学文理学部資料館 2012年度日本大学文理学部資料館で開催された展示会のパンフレット。旧満洲および蒙古地域で、どのような活動が行われたのか、満洲国がどのように成立し、正当化の試みが行われたかについて、絵葉書をはじめとするビジュアル資料を用いて解説している。
佐賀県立名護屋城博物館(2007)『テーマ展 近代のまなざし―絵葉書の中の朝鮮半島―』

2007年2月〜3月に佐賀県立名護屋城博物館で開催された朝鮮半島に関連する絵葉書の展示会のパンフレット。「近代のまなざし」という着眼点から朝鮮半島絵葉書を概観しており、当時の日本人がどのような視点で見ていたかという「まなざし」について解説を加えている。
日本郵政株式会社郵政資料館編(2007)『第一部郵便綿絵展―明治のあたらしい風』日本郵政株式会社郵政資料館
展示会のパンフレットであり、郵便の歴史を錦絵で紹介する内容となっている。
「郵便は、街の風景に可視的な変化をもたらす近代化の象徴であった。葉書は郵便制度を使った最も新しい通信手段であり,まさに時代の「ニューメディア」として社会的に受容されていた」(日本郵政株式会社郵政資料館編 2007:53)
日本大学文理学部資料館編(2009)『写された満洲 デジタルアーカイブから甦る哈爾濱都市空間』日本大学文理学部資料館
2009年度日本大学文理学部資料館で開催された展示会のパンフレット。旧満洲のハルビンを事例に、ロシア革命前期から満洲国期までの変遷を、絵葉書をはじめとするビジュアル資料を紹介しながら解説している。





●絵葉書関連リンク等
日本絵葉書会 絵葉書趣味の普及と研究を目的として2002年に設立された日本絵葉書会の公式サイト。定期的な交換会を主催しているほか、会報誌『ヱハカキ』を発行している。
絵葉書資料館 兵庫県神戸市にある常設の絵葉書資料館。
絵葉書趣味 細馬宏通氏による絵葉書サイト。「絵はがきの時代」補遺のほか、絵葉書に関する情報が充実。
きのう屋
日本の絵葉書収集を楽しむためにデザインされたウェブサイト。
これ蔵 戦前絵葉書コレクション 戦前・戦後期に流通した絵葉書の紹介と通販を行っているサイト。第二次世界大戦前期に発行された絵葉書の制作年代の判別法についても紹介。
Newberry Postcards at Internet Archive

Bowden Postcard Collection Online

Postcard resources

PTA(Postcard Traders Association) Pages

pict Postcard Seminar

Zoe K. Millman(2013) "Photographic Postcards as Research Tools: The‘Postcards from the Cut'Study" Graduate Journal of Social Science,10(2), pp.54-75.







問い合わせ先:毛利康秀(静岡英和学院大学) 
メール:mohri@@@shizuoka-eiwa.ac.jp(@@@→@に直す)
since 01 Oct.2018  最終更新:2023年7月(文献を追加)

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